メイン

2006年12月 アーカイブ

2006年12月10日

はじめに

最初の話題として私自身のことを少し述べてみたい。

アマチュア時代を含めると20数年コンピュータと付き合っている。

大学で教職を目指し、教育実習までいくものの、地元独立系システム会社に就職、本格的に業務システムの開発に携わることになる。金融・流通・公共系など多くの分野のプロジェクトを渡り歩き、一旦業界をリタイヤ。

その後、地域ITボランティア活動に参加しながら働く方法として独立し、オフィス・リムゲートを起業。交流をしていたでぇこむ企業組合の活動に参加。

まぁ、こんな流れで現在のITコンサルタント若林がある。

IT教育に関しては、企業内教育とボランティアとしての一般向けIT教育のどちらも担当しており、それぞれ思うことがある。

これからこのブログの中で述べていきたい。

高齢者へのIT教育の目的とは

私が参加しているボランティアでは、公民館で月に数回のパソコン講習会を実施している。WordとExcelの操作方法がメインで、年賀状や回覧板などの作成を題材にして、ITボランティアの皆さんが講師を行い、10名程度の生徒を指導する。

受講者は高齢者の方が多く、若干の手数料を負担いただいているにもかかわらず、毎回定員以上の応募があるらしい。

実は、システム開発の現場にいたときは、一般の、しかも高齢者はITに関して積極的でないと思っていた。しかし、ボランティアで指導していくにつれ、高齢者へもITが浸透している実情がよく分かってきた。子や孫とのメールのやり取りを行う方から自身の趣味として、パソコンでビデオ編集をする方までいる。

いろいろと考えると、高齢者にとってのITが見えてきた。

・目的達成の手段としてのIT
 ボランティアで接する高齢者の方を見ると、若者のように「ネットが趣味」とか、「パソコンが趣味」といった方はあまりおらず、ITそのものに対する興味が高いようには感じられない。むしろ、写真や華道といったそれぞれの趣味を持っており、デジカメで撮った写真をパソコンで印刷してサークルの会員に配ったり、新聞の株価をExcelに転記したりとITを「ツール」として活用している。
 私はこれがIT教育の基本だと考えている。ITはあくまでツールであり、これまでの自分の生活にITという便利なものが加わったことで自己表現の範囲が広がるというものだ。

 内閣の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(T戦略本部)によるIT新改革戦略という文書を見ると、国のIT戦略における教育は「ITを使った高度なことを行うための教育」である。これはこれで意味があるのだろうが、実際の高齢者ITを活用している現場とはずれがあることは否めない。

高齢者がITを活用して発信を行うことは、一種の「文化伝承」である。私は岡山大好き人間なのだが、これは、岡山に魅力ある歴史があり、文化があるからである。ITの活用に文化を絡めて見たとき、真の「e-Japan」を見つけられると信じて今日もボランティアとして高齢者と接していきたい。

ボランティアの苦悩

私は現在、地元公民館の公民館ITボランティアに所属しているのだが、先日、岡山市内の公民館ITボランティアグループの会合に参加する機会を得たので、紹介したい。

もともと、イベントの実行委員としての集まりだったのだが、会合のほとんどが現在各グループが抱える問題の交換に費やされた。この中で特に問題になったのが「マシンの老朽化に対する対応」だ。
現在、ほとんどの公民館ITボランティアグループが使用しているマシンがWindows98(SE)というOS構成となっており、マシンのメンテナンスの契約等も今年度で終了。新規マシンの導入に関しても、予算的に難しい状況にあり、現在のマシンが壊れれ使えなくなれば公民館ITボランティアで行う講習には参加者がマシンを持ち込む形式が一般化するというのだ。

マシン構成がまちまちでIT講習が満足に実施できるかという問題ばかりでなく、デスクトップPCを持つ人やこれからパソコンを利用しようという人が公民館ITボランティアの支援を受けられないという状況が発生するのである。ブロードバンドの普及により、地域の情報化が進む中、地域の要となる公民館 ITボランティアは地域内のデジタル・ディバイド解消という役割を担っているはずである。これから公民館ITボランティアが実力を十分発揮して活躍する為にはマシンの更新や追加などは不可欠になってくる。

マイクロソフト社では人材育成への貢献ということで、「リユース PC 寄贈支援プログラム」を実施している。もしこういったものがうまく活用できれば、今後のボランティア活動にインフラ面の障害は除かるのではないだろうか。

地元企業でも、リースアップPCの寄贈といったことをもしお考えならお知らせ願えれば幸いである。

個人情報保護の誤解

町内会の役員をされている方やボランティア活動でお会いする方からよく「個人情報保護の法律があるから名簿が配れないんですよねぇ」という話が聞かれます。

正確には「配ってかまいません

現行の法律・条例をきちんと呼んでもらえばわかるのですが、どれも「適切な取扱い」を求めるものであり、その対象も扱うデータの件数や行政機関なども定められています。

ITが広がる中で「個人情報」という言葉だけが先歩きしてしまい、過度に反応している為なのですが、たとえば
・町内会長さんの名前を公表できない。
・連絡網の電話番号一覧が配布できない。
といった実例があります。これらは原則として「個人情報保護の法律・条令」が根拠にはなりません。

ITに携わる者として、正しい知識を広めるという活動も必要だと思います。仕事の中、ボランティア活動の中でもやっていこうと思いますが、このブログ内でも折に触れ法律の話題も出していこうと思います。

About 2006年12月

2006年12月にブログ「ITよもやまばなし」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。